物忘れ外来
1. 物忘れってなに?
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忘れものが増える、同じ話をくり返す、人の名前がすぐ出てこないなどをまとめて「物忘れ」と呼びます。
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年をとると誰でも少しは物忘れしますが、日常生活に困るほどになると病気のサインかもしれません。
2. 物忘れを起こす主な原因
原因のタイプ | 例 | ポイント |
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① 生活習慣・体調 | 寝不足、ストレス、スマホの見すぎ | 休息と生活リズムで回復しやすい |
② 病気 | 認知症、うつ病、甲状腺の病気、ビタミン不足など | 早めの受診で進行を防げることも |
③ 薬の影響 | 睡眠薬、アレルギー薬 など | 飲み方を変えると改善する場合あり |
3. 受診したほうがいいサイン
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財布やカギを毎日のようになくす
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道に迷う、約束を忘れることが増えた
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料理や計算など、以前は普通にできた作業が難しい
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物忘れと一緒に気分が落ち込む/イライラする
当てはまる場合は当院内科医師にご相談ください。
4. 検査の流れ(当院の例)
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簡単な質問テスト(5〜10分)で記憶力を確認
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血液検査:貧血、ビタミン不足、甲状腺の病気などをチェック
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画像検査(MRI など):脳の形や血流を調べる
5. 治療とサポート
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生活改善:睡眠・運動・食生活を整える
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薬:記憶力を助ける薬や気分を安定させる薬など
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リハビリ:頭と体を動かすトレーニング
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家族サポート:介護保険、デイサービス、家族教室の案内
6. 予防の3か条
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1日30分の速歩きで脳と体に血流アップ
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バランスのよい食事:野菜・魚・ナッツを意識
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人と話す・笑う:頭を使い、ストレスも減らせます
7. よくある質問(Q&A)
Q. 年のせいと言われました。病院へ行く意味はありますか?
A. 年齢だけで決めつけず、治療できる病気が隠れていないか調べることが大切です。
Q. 検査で放射線は浴びますか?
A. MRI は放射線なし、CT はありますが低線量です。必要性を説明してから行います。
Q. 物忘れを完全に治す薬はありますか?
A. 完全に治す薬はまだありませんが、進行を遅らせたり症状を和らげたりする薬が使えます。